イベント実施報告

第4回東京グローバル・ダイアログ

  • twitter
  • Facebook

2月21日

【パート2】ウクライナ紛争の衝撃:(1) 政治・安全保障

ロシアによるウクライナ侵略が始まってから1年が経とうとするなか、ウクライナ戦争の行方、ウクライナ戦争後の新たな時代をどのようにとらえるのか、戦争後の新しい国際秩序はどのようなものとなるのか、といった観点から議論された。

ウクライナ戦争の行方については、長期化の可能性が高いとの見方が共有され、戦争の長期化に伴う不慮のリスクの高まりや他地域への飛び火を懸念する声が上がった。ウクライナ戦争への米国の関与が高まるにつれ、インド太平洋地域において力の空白が生じ、新たな紛争が起こるのではないか、グローバルなパワーバランスにネガティブな影響が生じるのではないかといった指摘もあった。

ウクライナ戦争を機に大国間競争がますます鮮明になり、欧米、中ロ、グローバル・サウスといったブロックを中心とした新たな時代が訪れつつあるといった指摘があった一方、それぞれのブロックの凝集性は必ずしも高くなく、国際関係はより流動的となるのではないかといった意見もあった。特にグローバル・サウスの観点からはウクライナ戦争は欧州文明内の対立と映っており、グローバル・サウスは距離を置きたいと考えているとの指摘もあった。

ウクライナ戦争後の国際秩序のあり方については、ウクライナ戦争がどのような形で終結するかにもよるが、今般の戦争を引き起こしたロシアをどのように国際社会に復帰させるのかが今後の課題となるという指摘が多くなされた。

一覧に戻る