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EU憲法

研究員 片岡貞治

現在、EU憲法条約の制定を目指してEU主要各国間で激しい議論が繰り広げられている。そもそも、EU憲法とは、何なのか。EU憲法とは、2004年5月以降に25ヶ国となるEUのあり方を規定し、今後のEUの機軸となる極めて重要な条約のことである。

EU憲法を巡る議論は、2001年のベルギーのラーケンにおける欧州理事会において採択された「EUの将来についてのラーケン宣言」に遡らなければならない。このラーケン宣言に基づき、EUの将来のあり方についての主要問題を議論する為の「コンベンション(代表会議)」の結成が合意され、2002年2月28日、ジスカール・デスタン元フランス大統領を議長とする第一回会合が招集された。

「コンベンション」においては、「EU=政治家とブラッセルの官僚による産物」という一般化した批判に対応するため、様々な分野からの参加を募り、欧州の「市民社会」などを巻き込んで、民主的なプロセスによって欧州の将来を議論しようとした。

2003年7月、ジスカール・デスタン・「コンベンション」議長は、前月の「コンベンション」の総会において採択されたEU憲法条約案を、「コンベンション」の最終報告書として、ベルルスコーニ・イタリア首相(EU議長国)に提出した。これが、現在議論されているEU憲法草案である。EU憲法は、EUのあり方やEUの目的、定義及び機構を中心にまとめた第一部、欧州の一般国民の権利を規定した欧州基本権憲章の第二部、司法・内務協力や共通外交安保政策等を含めた特定の分野別政策から成る第三部及び一般条項を規定した第四部よって構成されている。

2003年7月以来、EU議長国イタリア主導の政府間会合(IGC: Intergovernmental Conference)において、「コンベンション」が提出したこのEU憲法条約案に関する論議が開始された。これまで、EU各国及び加盟候補国は、EU憲法案に関しては、二年半を任期とする欧州理事会の常任議長やEU外相ポストの新設などで合意してきたが、採択の投票方式を巡って、仏独とスペイン・ポーランドが激しく対立している。

今後も、引き続き激しい交渉が加盟国間で行われ、EU憲法の制定まで相当の時間を要することが予想されるが、EUは、この憲法の制定によって、真の意味での政治統合、欧州市民の統合、加盟国の統合に確実な第一歩を踏み出すことになるであろう。


(2003年12月1日記)
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