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ロシア連邦保安庁

猪股浩司(主任研究員)

ロシアでは近く連邦保安庁(FSB)を中心に新たに組織される国家反テロ委員会(NAC)が活動を開始する見通しである。ロシア国内で「FSBがテロとの戦いを指導する」、「FSBが軍隊を利用する」などと報じられているように、この度のNAC設置によりFSBの権限は拡大するものと認められるが、そもそもFSBとは一体どういう機関であろうか。以下、ごく簡単にみてみよう。

ソ連時代に「国家の中の国家」と恐れられた国家保安委員会(KGB)は、1991年8月のクーデター事件(共産党保守派によるゴルバチョフ書記長軟禁事件)の後に解体され、いくつかの機関に再編された。これら機関においても、1991年12月のソ連解体や1993年10月のモスクワ騒擾事件(エリツィン大統領と議会の対立が激化し武力衝突に発展した事件)などの都度、再編が繰り返された。こうした紆余曲折を経て、現在ロシアには、治安・情報に関係する機関として、連邦保安庁(FSB)、対外情報庁(SVR)、内務省(MVD)、連邦警護庁(FSO)などが存在している。

FSBは、KGBの国内防諜部門を継承し、ロシア国内の治安維持及び防諜活動を元来の任務とする機関である。しかし、FSBは上記のような治安・情報機関の再編の過程で、国境警備庁(FPS)や大統領付属政府通信情報庁(FAPSI)を吸収し、あわせて、対外情報活動やテロ対策といった分野にまでその活動を広げている状況にある。FSBの総人員数は定かでないが、FSB生え抜きが約8〜12万人、国境警備庁と大統領付属政府通信情報庁からFSBに統合された人数までを含めると総勢20万人以上ではないかとみられている。

ところで、FSBについては、プーチン大統領が以前KGBに勤務しFSB長官も務めた経緯があること、プーチン大統領の側近にFSB出身者が含まれていること、FSBが規模や権限を拡大していることなどから、「プーチン政権下でFSBの国家支配が強まっている」とか「ロシアがソ連に回帰している」といった見方もされがちであるが、そこまで断じるのはいささか行き過ぎであろう。

なお、現時点で把握できる限りにおいてであるが、FSBの機構は概要次のとおりである。
長官 ニコライ・パトルシェフ
第一副長官 セルゲイ・スミルノフ
第一副長官・FSB国境警備局長官 ヴラディミール・プロニチェフ
副長官・第一副長官秘書 ユーリー・ゴルブノフ
副長官 ヴャチェスラフ・ウシャコフ
副長官 セルゲイ・ブラヴレフ
以下、中央組織として、防諜局、憲法擁護・テロ対策局、国境警備局、経済安全局、作戦情報・国際関係局、組織人事局、管理局、科学技術局、活動保障局。下部組織として、審査局、科学技術保障局、通信安全センター、情報安全センター、FSBアカデミーなど。
(2006年3月8日記)
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