イベント実施報告

第2回東京グローバル・ダイアログ

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2月26日

分科会 I-2: 「技術の地政学」を超えて?

分科会2「技術の地政学」を超えて?では、技術覇権を巡る米中の動向と今後の展望について議論が行われた。その中で米中の技術をめぐるゲームには競争と協力の側面があることについてはコンセンサスが見られた。これまで短期的な政治利得を目指したトランプ政権のアプロアーチに注目が集まってきたが、バイデン政権でより重層的なアプローチをとるだろうとの展望も示された。

技術覇権における競争と協力の側面を共存させることは可能だが、その場合には企業の透明性が必要だとも議論された。そこではサプライチェーンリスクは問題だが、それのために特定企業を排除すべきではないといった共通認識も見られた。さらにデータセキュリティの観点から民主主義や人権も重要な論点となるとの議論も行われた。

もっとも、中国を巡る問題はそれ程急進化しないのではないかとの主張も展開された。米中の間には技術競争以外の側面もあるため、米中の「技術の地政学」を巡る現在の争いは、デカップリングや冷戦2.0のような状態にまでは至らず、徐々に対立は緩和することになるという展望も示された。

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