イベント実施報告

第2回東京グローバル・ダイアログ

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2月26日

分科会 II-2: 東南アジア及び南アジアの視点

東南アジア・南アジアセッションにおいては、米中対立の影響とインド・ASEAN各国の対応、ASEANの中心性、及び日本に求められる役割を中心に議論が進んだ。複数のパネリストが、米中対立のなかでもインド太平洋地域における多極的な秩序構造を目指すべきだと述べ、1名のパネリストはインドが独立したパワーとして戦略的能力を保持し続けるだろうとの見方を示した。地域の秩序は米中の二大国に決定されるものではなく、インド、ASEAN、そして日本を含む他の国々の影響力も大きいことが指摘された。

日本に求められる役割に関して、複数のパネリストから東南アジアにおける信頼の高さを活かし、積極的に地域の秩序づくりに関与することが期待されるとの意見があった。東南アジア諸国は概して中国経済に依存しているものの、中国に対する信頼は低い、との指摘がされた。1名のパネリストは、日本は米国のこの地域への関与を促すことができると述べた。他方、日本は軍事的な制約によって関与が限定的となるのではないかという指摘もされた。

ASEANの中心性に関して、複数のパネリストがその定義の難しさに言及した。1名のパネリストは、端的に示せば、主要なパワーがASEANと協力するような状況・機構を作り出すことだと述べた。複数のパネリストから、東アジア首脳会議などのさらなる活用が必要だと指摘された。QUADとの連携においてはASEAN各国によって対応が異なる可能性が示唆された。複数のパネリストが、直近のミャンマーの情勢について、これ以上の流血を避けなければならないと指摘した。

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