イベント実施報告

第4回東京グローバル・ダイアログ

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2月21日

【パート3】米国主導の国際秩序の行方

「ポスト冷戦」時代後の現在の国際情勢をどのように認識するか、及びそれを踏まえた今後の国際秩序の行方について議論された。

現在の国際社会は分断と不安定化が進み、複雑さを増しているとの認識が共有された。その特徴については、米国が経済力の比較優位が減少する中でも同盟国と協力しつつ引き続き国際秩序を主導しているとの見方や、民主主義などの価値に基づく国際秩序は望ましいものであるとの意見があった。一方、インド太平洋では様々な勢力がせめぎ合う多極化が進んでおり、米国のリーダーシップも再定義が必要であるとの指摘もあった。ウクライナにおける熱い戦争が真に冷戦を終結させ、世界は移行期にあるとの見方や、移行は技術革新により引き起こされ深い変化を伴うものであり、その初期段階にある現時点では、将来の国際秩序は未だ明確でないとの意見も表明された。

米国主導の秩序はそもそも世界全体ではなく西側の秩序であり、排他的な性格を持つとの見方も示されたが、これに対し、法の支配など世界が共有する基本的な価値や開かれた国際社会の維持が重要である、また、民主主義と専制主義を比較すれば、完全ではなくても民主主義の方が望ましいとの指摘もあった。米中関係については、いずれの国も紛争は望んでいないとして対話の重要性が強調されたが、緊張を高めているのがいずれであるかについては見解の相違が明らかとなった。

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