出版

「国際問題」電子版 (ISSN:1881-0500)

| 1·2月 |
2019年1·2月合併号 No.678
電子版
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冷戦後、既存の国際組織の制度化が進み、多くの分野で多国間組織が増加した。さらに、グローバル・イシュー(地球規模問題)への関心が高まったことにより、国連での持続可能な開発(SDGs)の採択にみられるように多国間制度や多国間枠組みが重視されるようになった。しかし、WTOのドーハ・ラウンドの停滞、NPT運用検討会議の不調、イギリスのEU離脱決定、国連安保理、WTO、IMFへの改革要求など、多国間の枠組みの停滞もみられる
そして、「米国第一主義」を掲げるトランプ米大統領の登場により多国間外交への消極性が際立ってきた一方、BRICsなど新興国は既存の国際制度への発言権を強めている。中国は、トランプ政権の消極性に対抗し、多国間枠組みの重要性を指摘するようになっている。このように、1990年代半ば以降、多国間外交はさまざまな課題に直面している。
各国は、外交において自国の利益に有利な枠組み(単独、二国間、多国間)を選択的に用いている。多国間の枠組みを重視してきた日本は、課題に直面している多国間外交にどのように対応しているのだろうか。本特集では、2019年に日本で開催されるG20、アフリカ開発会議(TICAD)に加え、WTOとFTA、のパリ協定(地球温暖化対策の国際的枠組み)を取り上げ、それぞれの多国間制度が抱える課題と日本の取り組みを明らかにし、日本の多国間外交の現状を明らかにする。