大杉茂主任研究員によるCTBTOのOSI統合野外演習への参加

現在ナミビアで包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)準備委員会の現地査察(OSI)統合野外演習(#IFE26)が開催されている。本演習は、CTBTの検証体制における現地査察能力の評価・向上を目的としており、世界各国から250名を超える専門家が参加している。 アフリカでCTBTOのOSI統合野外演習が開催されるのは、今回が初めてとなる。参加者は、実践的な訓練を通じて専門知識や経験を共有し、核実験の検証に向けた国際協力のさらなる強化を図る。今回のIFEでは、当研究所の大杉主任研究員(CTBT班長)が被査察締約国(現地査察を受ける国)の要員として、米澤シニア・アドバイザーが演習評価の要員として、中心的な役割を果たしている。
現地査察(OSI: On-Site Inspection)は、CTBTの検証体制を構成する重要な要素の一つであり、同条約における最後の検証手段と位置付けられている。条約発効後、地球規模の監視システムによって核爆発の可能性が検知された場合、締約国は現場で証拠を収集するため、現地査察を要請することができる。現地査察では、核爆発の有無を確認するだけでなく、条約違反が疑われる場合に、その責任の所在を明らかにするための事実関係を把握することも期待される。
CTBTの発効に向け、CTBTOは現地査察の実施能力の構築と強化を進めている。今回の野外演習は、実際の査察を想定した訓練を通じて、関係者の専門性を高め、現地査察の実施に必要な能力と即応態勢を強化するうえで、重要な一歩となる。

