国際問題ウェビナー ご案内

『国際問題』発行から概ね1か月後を目途に、執筆者によるウェビナーを開催いたします。
特集全体を踏まえた執筆者間の議論をウェビナーで開催することにより、執筆時よりアップデートされた情報を提供でき、 読者の方々にとっても研究の一助・理解の深まりにつなげていただける機会となっております。

イベントの概要

国際問題ウェビナ― 「アフリカに向き合う世界」を論じる

開催日 : 2022年7月7日(木) 13:00―14:15
申込締切: 2022年7月6日(水)
会場 : オンライン(Zoom)

登壇者 高橋基樹・京都大学教授、神戸大学名誉教授(モデレーター)(巻頭言・エッセイ 危機に瀕する世界とアフリカ TICADの今後のために)
武内進一・東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター教授(アフリカの平和に向けた日本の政策と実践)
片岡貞治・早稲田大学国際学術院教授(フランスとサヘル危機)
北野尚宏・早稲田大学理工学術院教授(「中国・アフリカ協力フォーラム」をめぐる新たな動き)
廣瀬陽子・慶應義塾大学教授(ロシアの対アフリカ政策)

7月の『国際問題』ウェビナーでは、「アフリカに向き合う世界」をテーマとする『国際問題』誌2022年6月号の著者が、それぞれの考察を踏まえて、執筆時以降の最新の動きや他の執筆者の分析との関連を含めて議論し、特集テーマをさらに深く掘り下げます。同号の主な論点は以下のとおりです。
歴史を無視した国境の変更を平和と繁栄のために自制し、地域統合を目指してきたアフリカの思想と経験に学ぶべきである。人間の安全保障を拡充し、地域的・地球規模の取り組みを議論する場とするならば、TICADプロセスは歴史的意義を示しえるだろう。日本は、JICAと自衛隊を両輪としてアフリカへの国際平和協力を進めてきたが、日本がどのような平和を目指すのか政策的理念を明確化し、内外に示すことが重要である。西部アフリカ地域では、イスラム過激派系武装集団が政治的不安定と社会不安を高めており、国際社会のサヘル地域に対する政策の抜本的な見直しが急務となっている。中国では、中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)と「一帯一路」構想(BRI)が重なるかたちで、中国側のアクターが互いに協調しつつ競い合いながら、対アフリカ協力を進めていることが推察される。ロシアは近年アフリカへの関与を強めているが、特に欧米の価値観とは相容れない価値観を持つ諸国においてロシアは歓迎されており、ロシアも巧みに利得を得ている。ロシアのウクライナ侵攻への態度から見ても、アフリカ諸国の対露感情も複雑である。エチオピア内戦については、ティグライ人民解放戦線(TPLF)が周縁に追いやられていった背景と内戦後の経過を振り返り、「国民対話」の可能性について検討する。
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