日本国際問題研究所は、2025年8月2日、3日に島根県隠岐の島町および西ノ島町にて「『日本海・竹島のアシカ猟』出版記念講演会」を行いました。
当研究所は、日本の領土・歴史に関する調査研究およびその成果発信に力を入れています。今回の講演会はその一環として、3月に出版された井上貴央・佐藤仁志編『日本海・竹島のアシカ猟』(https://sankei-books.co.jp/m2_books/2025/9784863061897.html)の成果を広く発信すべく開催されました。
本書は、1934年に竹島で取材を行った大阪朝日新聞取材班の写真集をもとにして、井上貴央・鳥取大学名誉教授が写真の修復・解説を加えて刊行したものです。当時の竹島の様子や人々の暮らしぶりが見事に再現され、細やかな時代考証を加えた解説と合わせて竹島の歴史を知るのに最適な一冊です。
西ノ島町(8月3日)での集合写真
講演会は、書籍にゆかりのある隠岐の島町・西ノ島町のご協力のもとに開催されました。著者の井上先生が講演され、参加された地元の方々との間で活発な質疑応答が行われました。開催地が竹島のアシカ猟と関わりがあることもあり、もともとアシカ猟に関心のあった方から書籍を通じてアシカ猟を知ったという若い世代まで広く参加者を集めました。当時のアシカ猟の様子をつぶさに知る、和やかな、しかし竹島の歴史に考えをめぐらせる機会となりました。