『China Report』Vol. 3
習近平政権における世論統制の方針
- 2016-07-04
- 江藤名保子(日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員)
毛沢東、鄧小平以来の集権体制を敷く習近平政権は、2049年の建国100周年の前後までに「中華民族の偉大な復興」という「中国の夢」を実現する目標を鮮明にしています。その目標に向かって、中国は、これまで以上に社会主義イデオロギーを強調し、軍事力の近代化に注力し、そして「一帯一路」に代表される意欲的な対外政策を展開しています。経済の成長のスピードは衰えを見せているとはいえ、その動向は引き続き、国際秩序の行方に大きな影響を及ぼしていくことになるでしょう。当研究所では、そうした中国の国内情勢、対外政策、およびその国際秩序への影響について、多角的な観点から研究を進めています。